※本記事は、公式サイト・出版社・ニュースサイトで公開されている情報をもとにまとめています。推測にあたる部分は、その旨を書いています。
幼女戦記Ⅱは2026年7月に放送されました。ただしこの第2期、制作決定が発表されたのは2021年6月19日です。発表から放送まで約5年1か月。そしてそのあいだに、ひとつ大きな変化が起きていました。発表時のスタッフ表にあった監督・上村泰さんの名前が、放送時には山本貴之さんに替わっているのです。この記事では公表されたスタッフ表を突き合わせて、何が変わり何が残ったのかを整理します。
📘 この記事でわかること
- 第2期の放送時期と、制作決定からの年数
- 監督が交代していること
- 継続したスタッフは誰か
- 異様に細かいスタッフ表の中身
- 第2期で描かれる戦場と新キャラクター
- 放送前に行われた第1期の再放送
📈 数字で見る幼女戦記Ⅱ
発表から放送までに何が変わったのか
🔑 監督が上村泰から山本貴之へ替わった
- 2021年6月19日の発表時、監督は上村泰さんでした。第1期と同じスタッフが引き続き制作を担当すると明記されています。
- 2026年3月28日に公表されたスタッフ表では、監督は山本貴之さん。上村さんの名前はありません。新監督・山本貴之さんの発表自体は2025年11月28日でした(公式サイト)。
- 脚本の猪原健太さん、キャラクターデザイン・総作画監督の細越裕治さん、制作のNUTは継続しています。交代したのは監督です。
交代の理由についての公式説明には、本記事の調査範囲でたどり着けませんでした。ここでは2つの時点のクレジットを並べるにとどめます。
2021年に発表されたこと
『幼女戦記』は、日本人のエリートサラリーマンが金髪碧眼の色白幼女ターニャ・デグレチャフとして転生する戦記ファンタジーです。原作はカルロ・ゼンさんの小説。TVアニメ第1期が2017年1月から放送され、劇場版が2019年2月に公開されました。
第2期の制作決定は2021年6月19日、ABEMAで配信された特番「『幼女戦記』生還記念座談会~激闘を振り返って~」で発表されました。
「監督も、脚本も、原作者も一期と同じ組み合わせ」
発表時、原作者のカルロ・ゼンさんが出したコメントです。同じ布陣であることを強調していました。
「ようやく、二期をお知らせできます。長らくお待たせしました。今回も、NUT様です。監督も、脚本も、原作者も一期と同じ組み合わせ。そして、幼女戦記を出版したのは旧エンターブレイン。つまり、大丈夫!いつもの幼女戦記だよ!」
「監督も、脚本も、原作者も一期と同じ組み合わせ」。2021年の時点では、この宣言が正確でした。同じ記事にも「第1期のスタッフが引き続き制作を担当することも明かされた」と書かれています。
そこから5年。2026年3月に公表されたスタッフ表では、監督が山本貴之さんに替わっています。脚本と原作は変わらず、監督だけが替わった形です。
なお2021年の発表時、監督の上村泰さんも「再び戦場に帰ってきました。TVシリーズ1期終了後に劇場版が決定したのも、今回の2期決定も本当にみなさんの声援のおかげです」とコメントを寄せていました。
脚本家は「参謀本部然としていて」と書いた
同じ発表で、脚本の猪原健太さんが制作現場の様子を書いています。第1期から続く人です。
「幼女戦記における脚本打合せも参謀本部然としていて、原作小説を戦場地図に見立てるように、指揮官の監督を筆頭として議論百出、大激戦の1期と劇場版を経てきた末、ここにきての2期製作命令」
「原作小説を戦場地図に見立てるように」。脚本打ち合わせの進め方が作品の題材と重なっている、という書き方です。
猪原さんはこの前に「脚本家は作戦参謀なり──という言葉が笠原和夫先生の著作にあったと記憶しているが」と書いています。脚本家を参謀、監督を指揮官に見立てる構図です。
その「指揮官」が替わったうえで、参謀は残った。5年という時間を踏まえると、このコメントの読み方も変わってきます。
第2期のキャッチコピーは「それは、望むには遠すぎた勝利。」
2026年3月28日、放送時期とキービジュアルが公開されました。
「キービジュアルには「それは、望むには遠すぎた勝利。」というキャッチコピーとともに、サラマンダー戦闘団を率いるターニャ、その中核を担い、第二〇三航空魔導大隊の頃からともに戦い続けてきたヴィーシャ、ヴァイス、グランツの姿を描写。」
「望むには遠すぎた勝利」。第2期が扱う戦局の性質が、このコピーに出ています。
メインPVには「ターニャたちの躍動するシーンに加え、帝国軍参謀本部の指揮官たち、そして帝国に激しく抗う多国籍義勇軍の面々の様子」が収録されたとされています。味方側だけでなく、敵側の描写が前面に出ている構成です。
第1話の場面カットの記事では、サラマンダー戦闘団が東部戦線へ向かうことが示されています。
幼女戦記Ⅱの基本情報

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作品名 | 幼女戦記II |
| 原作 | カルロ・ゼン(KADOKAWA刊) |
| キャラクター原案 | 篠月しのぶ |
| コミカライズ | 東條チカ |
| 第2期の制作決定発表 | 2021年6月19日、ABEMA特番「『幼女戦記』生還記念座談会~激闘を振り返って~」にて |
| 第2期の放送 | 2026年7月放送開始 |
| 監督 | 山本貴之(2021年の発表時は上村泰) |
| シリーズ構成・脚本 | 猪原健太 |
| キャラクターデザイン・総作画監督 | 細越裕治 |
| アニメーション制作 | NUT |
| 音響監督 | 岩浪美和 |
| 音楽 | 片山修志 |
| キャッチコピー | それは、望むには遠すぎた勝利。 |
| 第1期 | 2017年1月放送開始 |
| 劇場版 | 2019年2月公開 |
| 第1期の再放送 | 2026年4月8日よりTOKYO MX(毎週水曜23:30〜)、BS11(同25:30〜) |
2021年の発表時と2026年の放送時でスタッフを比べる
同じ作品の同じ第2期について、5年の間隔をあけて2回スタッフが公表されました。突き合わせます。
コミックナタリーに掲載された2つの時点のスタッフ表を並べたものです。
| 役職 | 2021年6月19日の発表 | 2026年3月28日の発表 |
|---|---|---|
| 原作 | カルロ・ゼン | カルロ・ゼン |
| キャラクター原案 | 篠月しのぶ | 篠月しのぶ |
| 監督 | 上村泰 | 山本貴之 |
| 脚本 | 猪原健太 | 猪原健太(シリーズ構成・脚本) |
| キャラクターデザイン・総作画監督 | 細越裕治 | 細越裕治 |
| アニメーション制作 | NUT | NUT |
| 製作 | 幼女戦記2製作委員会 | 幼女戦記2製作委員会 |
7項目のうち、変わったのは監督だけです。原作、キャラクター原案、脚本、キャラクターデザイン・総作画監督、制作、製作委員会はすべて同じ。
2021年の記事には「アニメーション制作のNUT、監督の上村泰、キャラクターデザイン・総作画監督の細越裕治、脚本の猪原健太と、第1期のスタッフが引き続き制作を担当することも明かされた」と明記されています。当時は4人セットで発表されていたものが、放送時には3人になった形です。
交代の理由は公表されていません。5年という期間を考えれば、事情はいくらでも考えられます。ここでは事実として並べるにとどめます。
放送時のスタッフ表は異様に細かい
放送時に公表された完全版のスタッフ表を見ると、この作品が何に手間をかけているかが分かります。
2026年3月28日にコミックナタリーへ掲載されたスタッフクレジットです。
| 役職 | 担当 |
|---|---|
| 原作 | カルロ・ゼン(KADOKAWA刊) |
| キャラクター原案 | 篠月しのぶ |
| 監督 | 山本貴之 |
| シリーズ構成・脚本 | 猪原健太 |
| キャラクターデザイン・総作画監督 | 細越裕治 |
| サブキャラクターデザイン | 谷口宏美、牧孝雄、栗田新一 |
| 服飾デザイン | 谷口宏美 |
| 魔導具デザイン | 江畑諒真、月田文律 |
| プロップデザイン | 森山洋、秋篠Denforword日和 |
| 銃器デザイン | 秋篠Denforword日和、大津直、月田文律 |
| 設定考証 | 鈴木貴昭 |
| エフェクトディレクター | 橋本敬史 |
| 美術監督 | 平栁悟(アートスタジオ・ザオ) |
| 色彩設計 | 中村千穂 |
| 撮影監督 | 木舩颯人 |
| 3DCGIディレクター | 高橋将人 |
| 特技監督 | シュウ浩嵩 |
| 編集 | 神宮司由美 |
| 音楽 | 片山修志 |
| 音響監督 | 岩浪美和 |
| アニメーション制作 | NUT |
デザイン系の役職が5つに分かれています。サブキャラクターデザイン、服飾デザイン、魔導具デザイン、プロップデザイン、銃器デザイン。服飾デザイン(谷口宏美さん)以外は、それぞれに複数人が当てられています。
「銃器デザイン」に3人(秋篠Denforword日和さん、大津直さん、月田文律さん)というのは、戦記ものとしても厚い配分です。さらに「設定考証」に鈴木貴昭さんが専任で立っています。
「魔導具デザイン」という役職も、この作品ならではです。魔法と軍隊が同居する世界なので、武器の設計がそのまま世界観の説明になります。
加えてエフェクトディレクターに橋本敬史さん、特技監督にシュウ浩嵩さんが置かれています。爆発や魔法の表現に専任を立てる体制です。
第2期のキャストと新キャラクター
第1期からの続投組に加え、多国籍義勇軍の人物が新たに登場します。
コミックナタリーに掲載された出演者情報とキャラクター紹介です。
| 役 | キャスト | 備考 |
|---|---|---|
| ターニャ | 悠木碧 | サラマンダー戦闘団を率いる |
| ヴィーシャ | 早見沙織 | 第二〇三航空魔導大隊の頃から戦い続けてきた |
| ヴァイス | 濱野大輝 | 同上 |
| グランツ | 小林裕介 | 同上 |
| レルゲン | 三木眞一郎 | 帝国軍 |
| ルーデルドルフ | 玄田哲章 | 帝国軍参謀本部 |
| ゼートゥーア | 大塚芳忠 | 帝国軍参謀本部 |
| ケーニッヒ | 笠間淳 | — |
| ノイマン | 林大地 | — |
| ミケル | 杉田智和 | 連邦軍の魔導師。ラーゲリから現役へ復帰し多国籍義勇軍に派兵された |
| リリーヤ | 日笠陽子 | 連邦軍中尉を兼ねる下級政治委員。多国籍義勇軍付政治将校 |
| ウィリアム・ドレイク | 森川智之 | — |
| メアリー | 戸松遥 | — |
ミケルの設定が際立っています。連邦では魔導師が迫害の対象だったが、帝国との戦争でその必要性が認識されたことでラーゲリから現役へ復帰した——という経歴です。「祖国のために、生き延びるために、彼は戦う」と紹介されています。
リリーヤは「下級政治委員」「多国籍義勇軍付政治将校」という肩書き。「愛想よく柔らかな物腰だが、党の指示は断固として遂行する」と説明されています。軍生活の相談を受けたことでメアリーと友人になる、とも。
敵側にこれだけ設定と声優を割いていることが、第2期の構造を示しています。キービジュアルのコピー「それは、望むには遠すぎた勝利。」とも噛み合います。
ここから先は筆者の見方です
ここから先は公表情報からの筆者の判断です。公式の説明ではありません。
5年かかったことをどう受け取るか
2021年6月の制作決定発表から2026年7月の放送まで約5年1か月。この期間についての公式説明には、本記事の調査範囲でたどり着けませんでした。
筆者の見方では、スタッフ表の細かさがひとつの答えだと思います。サブキャラクターデザイン、服飾デザイン、魔導具デザイン、プロップデザイン、銃器デザイン、設定考証。ここまで分業すると、準備だけで相当な時間がかかります。
2025年11月28日に「2026年放送」と新監督・山本貴之さんが発表され、2026年3月28日に「7月放送開始」が出ています。4年以上の沈黙のあと、半年で一気に情報が出た形です。ただしこれは推測です。
監督交代は作品にどう出るか
上村泰さんから山本貴之さんへ。脚本もキャラクターデザインも制作会社も同じままでの交代です。
筆者の見方では、変化は限定的になりやすい座組みだと思います。猪原健太さんが脚本、細越裕治さんがキャラクターデザイン・総作画監督として残っているため、話の作り方と絵の基準は維持されます。
一方で、演出の設計は監督のものです。同じ素材でも組み立てが変われば印象は変わります。第1期と見比べる価値はあるでしょう。ここは筆者の解釈です。
第1期を見返すべきか
第2期の放送に先がけて、第1期の再放送が2026年4月8日からTOKYO MX(毎週水曜23:30〜)とBS11(同25:30〜)で行われました。公式が見返す機会を用意したことになります。
筆者としては、見返す価値はあると思います。第2期のキービジュアルには、ヴィーシャ、ヴァイス、グランツが「第二〇三航空魔導大隊の頃からともに戦い続けてきた」面々として描かれています。第1期の記憶が効く構成です。
また劇場版(2019年2月公開)も第1期と第2期のあいだにあります。第1期と劇場版をつなぐ新規短編映像も制作されていました。順番を追うなら、この短編も手がかりになります。
どこで読める?
TVアニメ第2期「幼女戦記II」は2026年7月から放送されました。配信先は時期によって変わるため、視聴前に確認してください。
第1期は2017年1月放送、劇場版は2019年2月公開です。2026年4月8日からはTOKYO MXとBS11で第1期の再放送も行われました。
原作小説はKADOKAWAから刊行されています。コミカライズは東條チカさんが担当しています。
よくある質問
幼女戦記Ⅱはいつ放送された?
2026年7月放送開始です。制作決定が発表されたのは2021年6月19日で、約5年1か月かかりました。
監督は誰?
山本貴之さんです。2021年6月の制作決定発表時には第1期と同じ上村泰さんがクレジットされていましたが、放送時のスタッフ表では山本さんに替わっています。
ほかのスタッフは変わった?
変わっていません。シリーズ構成・脚本の猪原健太さん、キャラクターデザイン・総作画監督の細越裕治さん、アニメーション制作のNUTはいずれも継続です。
第2期は何を描く?
サラマンダー戦闘団を率いるターニャが東部戦線へ向かいます。キャッチコピーは「それは、望むには遠すぎた勝利。」です。
新キャラクターは?
連邦軍の魔導師ミケル(杉田智和)と、連邦軍中尉を兼ねる下級政治委員リリーヤ(日笠陽子)が発表されています。
第1期はいつ?
2017年1月放送開始です。劇場版は2019年2月に公開されました。
第1期を見返す方法は?
2026年4月8日からTOKYO MX(毎週水曜23:30〜)とBS11(同25:30〜)で再放送が行われました。
原作は誰?
カルロ・ゼンさんです。キャラクター原案は篠月しのぶさん、コミカライズは東條チカさんが担当しています。
まとめ
『幼女戦記II』は2026年7月に放送されました。第2期の制作決定が発表されたのは2021年6月19日、ABEMAの特番でのことです。発表から放送まで約5年1か月かかりました。そしてそのあいだに監督が交代しています。2021年の発表時は第1期と同じ上村泰さんがクレジットされ、原作者のカルロ・ゼンさんも「監督も、脚本も、原作者も一期と同じ組み合わせ」とコメントしていました。しかし2026年3月28日に公表されたスタッフ表では、監督は山本貴之さんになっています。シリーズ構成・脚本の猪原健太さん、キャラクターデザイン・総作画監督の細越裕治さん、アニメーション制作のNUTは継続です。放送時のスタッフ表はサブキャラクターデザイン、服飾デザイン、魔導具デザイン、プロップデザイン、銃器デザインと分業が細かく、設定考証には鈴木貴昭さんが専任で入っています。キャッチコピーは「それは、望むには遠すぎた勝利。」です。
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出典
- コミックナタリー TVアニメ「幼女戦記」第2期の制作決定!ティザービジュアルと予告映像も解禁(2021年6月19日)
- コミックナタリー「幼女戦記」第2期は7月放送開始、追加キャストに杉田智和&日笠陽子 メインPVも(2026年3月28日)
本文・画像とも出典を明記したうえで、必要な範囲だけを引用しています。画像は公式に公開されたものです。©カルロ・ゼン・KADOKAWA刊/幼女戦記2製作委員会
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